おはよう21 9月号に掲載されました
おはよう21 9月号特集「介護ロボット現場との“ミスマッチ”はなぜ起こるのか?」にて
介護の現場に介護ロボットを導入する際に起こるよくある失敗例と、導入する場合のポイントを全6ページで執筆させていただきました。これから導入を考えている方、介護ロボットに抵抗がある方も是非ご覧いただければと思います。
以下一部抜粋
介護ロボットの導入の目的は①介護職の負担軽減②生産性の向上(サービスの効率化)③利用者の自立度の維持向上、という3つが大きな柱です。どれか一つが欠けても、ロボットの普及に大きな支障が生じます。では、このなかであえて最も重要な目的を選ぶとしたらどれでしょうか。
介護のためのロボットですから、目的は介護保険のそれと同じはずです。
介護保険法第一章第一条に、「尊厳を保持し、その有する能力に応じ自立した日常生活を営むことができるよう」と書かれています。介護ロボットの目的も、「尊厳を守り、一人ひとりの能力に合わせた自立支援を目指す」ということになります。ロボット導入で最も優先すべき目的は「利用者の自立度の維持向上」なのです。
ただし、①~③は決して相反するものではありません。利用者本人・家族・介護職・開発者・経営者・ケアマネジャー・その他の介護医療にかかわるすべての人が、「利用者の真のニーズを求めることが、介護職の負担軽減や業務改善につながっていく」という原点を意識することが重要です。